『前の彼女

同じ会社で向こうから

付き合って欲しいって言

われたんだ…』



【うそ?!同じ会社!】



『そん時、彼女いなかっ

たから、とりあえず付き

合ってみたけど…すげー

好きにはなれなかった…

そんでタバサが俺の前に

現れたんだ!』




《ナオひどいよ…》




『好きな女の方に行くの

はダメなのか?好きな女

が出来ても諦めなきゃい

けないのかよ?』



あたしは自分もいつか

捨てられると感じた。



『俺、母さんが死ぬまで

ほとんど見舞いに行かな

かった…その事をずっと

後悔してる!だからもう

この先、後悔したくない

んだ…1秒の後悔も…』


《……ナオ》



ナオの目が赤い。



『俺、タバサと逢って

初めて結婚したいって思

った。何だかよく分かん

ねーけど、こんな気持ち

初めてだ!!』



あたしは今までナオを

信じていなかった。



でも…今日ナオを信じれ

るような気がした。



【ナオと

ずっと一緒にいたい…】



あたしも、何だかよく

分からないけど…こんな

気持ち初めてだった。




あたしは

ナオのプロポーズを

受け入れた――――