『スキー帰ってきたら逢

える?』



【ドキッ…ドキドキ…】



《うん…》


あたしは嬉しかった。



『お土産買ってくるから

さ!何がいい?』


《何でもいいよ~お菓子

でもいいし!》



『そうか?じゃあ楽しみ

にしててな~』


ナオの笑顔がカッコ

よかった。



『携帯持ってる?』


《えっ?…ない…

ベルだけ…》


あたしはポケベルしか持

ってなかった。



『そっか?じゃあ俺の携

帯教えとく!タバサの家

はかけたらマズイ??』


信号待ちでナオが携帯番

号を書いた紙をくれた。


《男からはかなりうるさ

いよ…》


あたしは少し大げさに言

った。


『じゃあベル鳴らすよ~

俺の携帯番号入れるから

さ!』


《うん~わかった!》


あたしは自分のベル番を

ナオに教えた。


見覚えのある風景が目に

入ってくる。




ナオとの

別れが近づく――――