【ぁ…キュン!!】



電車を降りると目の前に

観覧車が見える。



クリスマスの日を

思い出す。



【あの時は

楽しかったなぁ…】



『よっ!』



【キュン…ナオ…】



ナオが後ろから

あたしの肩を抱いてきた。



『おしっ行くぞ!』


《えっ??》



あたしの

手を引っ張るナオ。



ナオは作業着姿に

サンダルを履いていた。



【やっぱ…仕事中なんだ

ナオ…ありがと…キュン】



『乗って!』


《あっ!

これナオのトラック?》


『会社のだけど

俺専用~』



トラックの中は

派手に飾られていた。



《ナオ仕事中でしょ?》


『あ~もう終わり!

これから会社に戻るぞ』


《会社?あたしも?》


『そうだよ!』



【え~ウソでしょ!!

会社に行くの?】



あたしは戸惑った。




会社には

ナオの

前の彼女がいる――――