『なぁ…

どうしちゃったんだよ?

急に別れるなんて…』



《ごめん…

もう…別れたいの…》



あたしは涙をこらえた。



『何でだよ?』



ナオの声が厳しくなった。



【何で…って…ズキン

そんなの言えないょ…】



『タバサ?俺の事

嫌いになったのか?』



【ズキッ!!

あたし…ナオの事嫌にな

んかなってない…ょ…ぉ

今も好きだょ…グスグス】



『タバサ…やっぱ逢って

話そうぜ?』



《…ぅぅん》



【ナオお願い

わかってょ…ぉ…グスン】



『タバサどうしちゃった

んだよ?俺わかんねー!

何があったんだよ??』



ナオの勢いが増していく。



《ごめん…ね…》



あたしには謝る言葉しか

見つからない。



『今そっちに向かってる

から!』




ナオの声と同時に

車のエンジン音が聞こえ

てきた――――