そうやって

思い出しながら

机に突っ伏していると

部室の扉が勢いよく開かれました。



「日向くん」



日向くんが制服姿で

いえ、正しくは

急いで着替えたのであろう

ワイシャツ姿で

入ってきました。


ドレスを横抱きにして、

ティアラはついたままです。



「先に帰っちゃうから、」



「ごめんなさい。

怒ったかな?」



「怒らないよ。でも、」



「すごく可愛かったですよ。

優勝おめでとうです」



「菅野ちゃん、ドレス着てよ」



「嫌です…」