迎えた文化祭の日。

日向くんは

朝から手芸部にいました。



「どうかしましたか?」


ドレスの最後の仕上げに

針を走らせて

ビーズを縫いつけます。


せっかく日向くんが

来てくれたのに

片手間でごめんなさい

って気分ですが。



「いや、俺どんな

服着るのかなって思って」



それから

ドレスに触れました。



「すごいね。

これ全部菅野ちゃんが

作ったんでしょ?」


「はい。

頑張りました」