「ロナの合格を祝って〜カンパーーーイ!」







カン♪!_カラン!


スミレの合図で
グラスとグラスが合わさる音が響く







「ロナちゃん、沢山食べてね!」

『はい、ありがとうございます』






スミレとランジの
母である明美(あけみ)にもてなされる





「これで晴れて
”天職公務員”に近づいたってとこね!」

「それはお前だけだろ
俺は前から警察官になりたくて入学すんだ」

「なによ、公務員は公務員でも
警察官はこの国にのナンバー1の収入を誇る
夢のような職業なのよ?」

「ただの金目当てじゃん、スミレ
警察官なめてっと痛い目食うぞ?
まず、続けれんのかが心配だわ……」







食事の間
佐伯兄妹はそんなことを話していた
ロナはそれを黙って聞いている







「あ、てかロナは
どうして受けようと思ったの?」

「それ俺も聞きてーな…
ロナはもっと別のとこ受けるかと思ってたし」

『私は…スミレとランジと
一緒の所がよかったから…はは、なんて』

「「…………………」」

「まぁ!ロナちゃん
嬉しいこと言ってくれるじゃない♪♪」









当の2人は黙り
その母親である明美は大喜びしている