「やっぱり誰か、合鍵をプレゼントした女でも、いるんじゃないの?!」

「無いよ!信じてくれよ!」

そんな二人の様子を、文月は、桜の木の太い幹の影から見ていた。

カーテンを閉めてないから、五階でも、『ここから』だと丸見えなのだ。

「総ちゃんたら、いい気味だわ」