スーツの王子様~episode1~

そして、やってきた開店時間。



他のキャバ嬢達は

メイクにドレスに派手なのばかり。


それも全部オーナーに見せるため。


香水も掛けすぎて


更衣室は本当にやばい。

やばいとしか言えない。

私はというと…



飾りも何もない赤いシフォンドレスのみ


まぁ色は派手かもしれないが


先輩達に比べたら全然地味だ。


でも、それが1番落ち着く。



そしていつもと変わらず接客をしている。



黒髪にしたおかげて指名客が増えた。

だから、オーナーとかに気にしている場合じゃない。




開店してから1時間後…


ふと、香水の匂いがした。

先輩達の甘ったるい匂いじゃなくて



シトラス系の爽やかな匂い。




1度だけ匂って頭から離れなかった匂い。



スーツの王子様の匂い。