「りーん。何してんの。」
「見送り。すぐに背中向けたら失礼だよ。」
「…凛ってさ、」
車が消えてから泰成の方を向く。
「…ん?なんか言った?」
「いや、なんでもない。」
優しく笑われるとかなり気になるんだけど。
「なに。気になる。」
「いつか言ってあげるね。」
「何それ。」
意味わかんない。
泰成はマンションに堂々と入っていきなんとセキュリティのドアまで解除してエレベーターに乗る。
「自分家か。」
「ほぼほぼ。」
「ほんっと仲いいよね。」
「だろ?」
得意気な泰成はめちゃくちゃ可愛かった。
エレベーターが向かうのは最上階で。
「龍青も最上階だったっけ。」
あのときはびっくりしすぎてそんなこと考えもしてなかった。
「うん、そうだったと思う。」
どんだけ金持ちなの。
上につくとベルをならす。
なんかそれもすごい金持ちっぽいっていうかなんというか。
インターホンじゃなくてベル。
ピーンポーンじゃなくてリーンゴーンみたいな。
「リーンゴーンって言った。」
「ド天然じゃん。」
「今のはピーンポーンじゃないでしょ。」
「っまあ、そうだけど…っ」
泰成がめっちゃ笑ってるけどどこに笑ってんのかわかんない。
「笑わないでよ。」
「ごめん凛。怒んないで。」
