もっと、キスして



お昼ご飯を食べ終わっても、誰一人として海に向かおうとしなかった。


きっと、みんな私に気を遣っているからだと思う。


「ねえ、海、入らないの?」


みんなに聞くと、龍青以外の3人は目を見合わせて誰も口を開かなかった。



龍青はそんなみんなを見ると、わたしに


「入るか。せっかく1時間かけて来てんだから。」


そう言って私の頭を撫でた。


「なあ大貴浮き輪膨らませてー!」


「あっ、大ちゃんわたしのも!」


「ちの浮き輪貸して。泰成、てめえは自分でやれや。」


龍青の言葉を皮切りに、みんなは海に入る準備をしだす。


龍青は、緩んでる私の顔を見てすこし嬉しそうに微笑んだ。


「お前のは?ねえの?」


「あるから。ちょっと待って。」



龍青に急かされて、慌てて持ってきた浮き輪を出す。


私が自分で膨らませようとすると、


龍青は日が暮れるから貸せと言ってわたしから浮き輪を奪い取った。