「龍青、帰ろ。みんなのところに。
泰成も、待ってるよ。」
何も言わず、少し後ろで悲しそうな顔をして私を見ている泰成。
そんな顔を見るだけで、心が痛くなった。
「……わかった。」
龍青は、そのまま私に背中を向ける。
「…?なに。」
「乗れ。おぶってやるから。」
「…いやだ!私軽くないし!」
「いーから。
しんどいだろ、歩くの。」
頑固だ。
きっと、私が乗るまでこのままだろう。
「先行ってるよ〜〜」
泰成はそういって身を翻す。
まるで、諦めておぶられろと言っているかのようだ。
観念して、龍青の肩に手をかける。
軽々とわたしを持ち上げると、
警官の人にお礼を言って泰成と同じ方向に歩きだした。
「…やっぱり…この匂い、すき。
落ち着く。」
「…そーかよ…。」
お腹の痛みなんて、どうでもよくなるくらい。
ああ。
私やっぱり、龍青がすき。
