もっと、キスして




みんなで過ごしていると、時間が経つのは早くて。



すぐに夕方になる。



「2人はなんで海聖に入学しようと思ったの?」



ファミレスで晩御飯をみんなで食べているとき、大貴がそう言った。



「私はばかだったからかなあ…。」



「わたしもちのに同じく。」



「ふたりが西煌にしなくてよかったよ。」



「え、なんで?」



泰成が意味不明なことを言う。



「西煌のほうが偏差値は少し高いけど、


いまの3年のタチが悪いから、


いろんなトラブルが起きやすいって噂。」



「凛のことを連れてったのも西煌のやつだからな。」



泰成の話に龍青が付け加える。



やっぱり、あれは海聖の生徒じゃなかったんだ…。



「そうえば、あの時ちのちゃんすごかったんだよ。」



「え、そうなの?」



そうえば迎えに来てくれた時に、


私のケータイをもってたのはちのだったなあ。



「私、すこーしだけ合気道かじってたから…


みんなびっくりしたよねあの時。」



そのあと、わけが分かっていないわたしに、


泰成がそのときの状況を説明してくれた。



「わたしも護身術?的なやつなら少しだけ知ってるよ。


手つかまれたときとかにひねるやつ。」




「いざってなるとなかなか出ないよねえ…


なんか、凛が危険だ~って思ったら自然と体が動いてて…。


変に頭が冷静になってて。


あのときは結果的にあの子が犯人だったからよかったかなって感じ。」




「ありがとね、ちの。


私のこと守ろうとしてくれて。」




普段はヤンキーそうな見た目の人を見るだけで、


びくびくしてるような繊細な子なのに。



わたしなんかのために体張ってくれて。