「龍、そういえばさ。
あの話、もうちのちゃんと凛にしたの?」
食器を龍青と二人で片付けてからリビングでくつろいでいると、
急に泰成がそう切り出した。
「何の話??」
わたしがそう言うと、泰成はやっぱり言ってなかったんだ、とつぶやいた。
「この夏休み、みんなで海行こうって龍が言っててさ。」
「あ、その話。」
わたしのために、ちゃんと考えてくれてたのかな。
「凛きいてたの?」
ちのがびっくりしてこちらを見つめてくる。
「いや、聞いてたというか、
泰成や大貴に話してたのは全然知らなかったんだけど、
元はといえば私がみんなで行きたいねって
龍青に言ったの。」
「行きたい!」
ちのの表情がぱあっと明るくなる。
ほんとに生ける人形だ。可愛らしい。
「いついくか、日にち合わせなきゃね。」
私がちのに向かって言うと、泰成も相当楽しみなのか、
「来週とかどう?」
と目を輝かせながら聞いてくる。
「水着新調する期間がほしいからヤダ。」
「あ、私も!!」
残念ながら泰成の意見は女子二人の反対により却下。
「8月の頭には行きたいよな。」
「うん、その辺がいいかも!!」
大貴のもちかけに、ちのが答える。
うん、いいかも。
「8月最初の週のどこかで行こうよ!」
泰成はそう言い切った後、
いまから楽しみだなあ~と言って頬を緩ませていた。
