もっと、キスして




「ずっと気になってたんだけど、


聞いてもいい?」



泰成がテレビを見ながら切り出す。



「どしたの?」



「最初、俺らに会った時怖がんなかったのなんで?



普通ならみんな大貴と龍みて怖がって逃げて行くんだよね。」



「目。」



「目?」



「うん。


わたしは、人間が人間でなくなるときの目を知ってるから。」




あの人の狂気に満ちた目。



人間が、人間でなくなるときの目。



Polarisには、それがなかったの。



たしかにあの学校の不良たちが揃いも揃って一目置いてるんだし、




相当強い人なんだろうなっていうのは容易に想像できるけど。




その強さを、人を守ることに使える人たちだと思うから。




「そっか。」




泰成は納得したかのように


優しく微笑んだ。




「あとは純粋にみんなのことを知らなかったっていうのも、


やっぱりあるかなあ。」




「まあ、たかがいち高校で恐れられてるってだけだし、


そりゃそうだよね。」



そのあとも泰成といろんな話をしていると、



たんだんと空も明るくなっていって。



「お腹、すいてきたね。」



わたしのその声が聞こえたのか、ちょうど起きただけなのか。




龍青が目を覚ました。




「んー…。


腹減ったの…?」




「あ、ごめん起こした??」



「や、いい…


朝飯なにが食いてえの?」



眠そうに話しかけてくる龍青がなんだか可愛くて。




「なんでもいいよ。


ていうか眠いならまだ寝てて。」



「や、つくる。


フレンチトーストでもいいか?」



龍青の口調はだんだんとはっきりしてくる。




「うん、すき。ありがとう。」



もしかして、前に泊まったときのこと覚えててくれたのかな。



龍青がつくるフレンチトーストめっちゃ美味しかったから、



今から食べられるのが楽しみすぎてお腹がさらに減ったのをかんじた。