ひどく冷静になったわたしは、
ボタンをはずしながらできるだけすばやく脇にあった鉄パイプを拾い上げ、
男の脇腹を殴った。
「ってめえ!!!」
胸元を見たい一心だった男たちは、私の背中まで囲んでいなかった。
背を向けて逃げ出す。
運動も苦手じゃないどころか得意な方の私は、
ある程度の速さの男から逃げるのも容易だった。
幸い、この倉庫は広い。
うまく巻ければどうってことはないだろう。
それよりも、こいつらが全員足が人並みで助かった。
コンテナを使って隠れながら場所を移動する。
ポケットのケータイを探るけど、やはりなかった。
「予想はしてたけどそこまで馬鹿じゃないか。」
