もっと、キスして




「泰成、いくぞ。」


「急がないとまずいね。」



昨日の夕方からだったらもうだいぶやべえけどな。


泰成の言葉に応える余裕もなく、俺は女に背を向ける。



「大貴。」


名前だけ呼べば伝わるはずだ。


「ああ。

ちのが行きたくなければ俺の家に行こうかちの。



正直泰成と龍青がいれば相手がそんなに多くない限り秒殺だろうから。」



「いく。連れて行って大ちゃん。」



篠宮のその言葉に多少俺は安心した。



「いい選択だ篠宮。


凛もお前がいてくれるとだいぶ心強いと思う。」



「おれもそう思う。ちの、教室に荷物取りに行こうか。」



「先行ってるぞ。」



「任せた。」



大貴と篠宮は一度教室に戻り、


俺と泰成は急いで北地区に向かう。



どうか、間に合ってくれ。


頭の中は凛のことでいっぱいだった。