別に、好きじゃないから!

ー玲大sideー

わざわざ体育館まで、普通はもう帰ってる時間に来たという事は、それなりの事情があるはずだ。
謝罪…だったら、悪いのはわがままな態度をとってしまった俺なんだけど。
穂乃は悪くない。

穂乃の希望で帰りながら話すことになったわけだが、今はもう帰路を歩いて5分ほど経つけど、話し出す気配がない。

「…あの、穂乃?なんの話をしに俺のとこ来たの?」

待ちきれなくなって俺から切り出してみる。

「…えっと、その、…な、仲直りしよう!」

拍子抜けした。
ごめんでも、何で今日避けてたの?でもなく、仲直り?
…ハイそうですよ、朝会ったきり今日穂乃と会ってないのは、俺が穂乃を避けてたからですよ。
しかし仲直りとは、どこまでも穂乃らしい。

「…喧嘩してたっけ、俺ら。」

「えっ?…してなかったっけ…?」

さっきまでの不安をかき消そうとしていたような顔から、一変してびっくりした顔になった。
やっぱこいつおもしろいな。

「…玲大、昨日の記憶、ある?」

そう来るか!(笑)

「昨日?何したんだっけ?」

「えっ!?」

「ぷっ…嘘だよ、覚えてる。ごめんな。」

「ううん、いいよ。私もごめん。」

だから、穂乃は悪くねーって…。
でも、そこは自分も責任感じてしまうのが穂乃。
俺が、一番知ってる。

「…昨日の穂乃とのちゅー、甘かったな~。」

「っな!そーゆーこと言わないで///」

うわー、照れてる照れてる。…可愛い。

「…もっかい、する?」

「え」

幻聴かと思った。
俺が言ったんじゃない、穂乃が言った。

「…やだ?」

「っ嫌なわけ///」



そして俺らは、穂乃を家にさりげなく送り届けたあとに、昨日よりも甘いキスをして別れた。