別に、好きじゃないから!

ー爽架sideー

ショッピングをしていた。
可愛いイヤリングを買って、可愛いネックレスも買って、可愛いワンピースも買った。
穂乃には悪いけど、『今日は部活』なんて嘘ついてひとりで買いまくった。
今は帰る途中。

「…穂乃?」

反対側の歩道に穂乃らしき人が歩いている。…しかも、泣きながら。
ほっとけない!

「穂乃!」

車が来てないことを確認して、赤信号を無視して道路をわたる。

「…爽架?」

はっとしたように顔を上げた穂乃の目には、涙が浮かんでいた。
顔には涙のあとがある。目はそんなに赤くないけど顔が赤い。

「爽架、部活は?」

「…ごめん、今日は買い物がしたくて休んだんだ。嘘ついててごめんね。」

「…ううん、いいよ。」

泣くほど苦しい事があったのに私のことを気にかけてるなんて、穂乃らしい。
気にかけてくれたぶん、いっぱい話きいてやんないとね!

「穂乃、どっか寄ろっか。」

そう言った瞬間、穂乃の目から涙が溢れ出した。

「ありがとう、爽架ぁ~…っ」

「よしよし。」