「…その、玲大は、私のこと、をその、す、好き…なの?」

こんなの、自分で訊くほど恥ずかしいことはない。

「…ん…はぁ…。」

え、なにその、ちょっとうなってため息吐くって、どういう意味?

「え、なに、なに?」

「…歩こう。」

…は。なに、ごまかしてるの?
私の希望消さないでよ。『うん』ってひとことで両想いだとわかるのに。
違うの?じゃあなんでキスしたの?

「…意味わかんない。なに、今の、ごまかし?それとも、私のファーストキスをなんとなくで奪ったの?」

玲大が立ち止まる。振り返った玲大のその目は、…恐い。

なんで、そんな目で私を見るの?

こっちに来る。ゆっくり、ゆっくり…。

「な、なに、玲大?」

恐い、恐いよ、玲大!
後ずさる私。と、思ったけど、体が動かない。なんで?

───ぐいっ     「んっ!」

顎を支えられ、上を向く体勢になった。
玲大の肩から上が見える。こいつ、いつの間にこんなに大きくなったの?
いわゆる、顎クイをされてる状態。

エ、S…