ーカチカチカチカチ
時計の針が進む音が聞こえる。
寒い…。体が思うように動かない。手足が、あたしのモノじゃないみたい…。
瞼も重くて、目を開けられないし、何もかもが面倒だった。
「…………い」
……?
今、何か聞こえたような気がした。
気のせい?そういえば、あたしはいつから眠ってるんだろう。そろそろ起きなきゃ…。
「おーい!!」
やっぱり、気のせいじゃない。あたしの事を呼んでる…??
瞼に力を入れて、ゆっくりと瞳を開く。
「!!」
すると、一面緑色に見えた。
な、なにこれ………。緑色の…透明な壁??
まるで、緑色の透明なアクリル版のようなモノに、あたしは包まれていた。
丸い球体の中に閉じ込められているみたい。
コンコンッ
壁を叩いて、その向こう側を見つめる。


