「クロノスと出会った日の事、考えてたんだ」

《アノ日ノ事ハ、私モ記憶シテイマス。【朱里】ハモット、幼カッタヨウニ思イマス》

「ふふっ、だって小学生だったんだよ?」

《今ハ、【高校生】ト記憶シテイマス。【朱里】合ッテイマスカ》


こんな、風にクロノスがあたしに質問したり、興味を持ってくれるようになるまでに、長い時間がかかった。


「うん!合ってるよ、クロノス」

《ソレハ良カッタデス。人間ノ成長ハ早イモノデスネ》

「クロノスは、長生きだもんね。今、何歳??」

《【年齢】ヲ聞クノハ、失礼デスネ。私ハ、アナタノ何倍モ年寄リデス》


たくさん、話をしているうちに、こんな風に、人間らしい会話になった。


「クロノスは、あたしの大切な友達だよ」


あたしは、クロノスに比べたらすぐに死んでしまう。だから、クロノスはあたしが死んだ後、また話す事を止めてしまうんじゃないかと思った。