「タスク……?」


タスクがいるって事は、夢なんかじゃないんだ。
あたしが、遥か未来にいるってことも……。


「朱里、まだ顔色が悪いな」


ギシッ


タスクは、あたしの寝ているベッドに腰かける。そして、あたしの額に手を当てた。


冷たくて気持ち良い…。
やっぱり、タスクの手は安心する。


「まだ少し、体が怠いかも……」

「まだ寝てな、ここは安全だからさ」


タスクの優しい笑顔に、あたしも不安が和らいだ。


「タスク…ここは…?」

「アスターク、俺たちの住む都市だ。あの後、朱里担いで、ここまで逃げ帰ってきたんだよ」


アスターク……。
確か、この世界の2つの都市の1つ。