「暴れるな、朱里。大丈夫、お前だけは守るから」


安心させるように笑うタスクに、あたしは胸が苦しくなった。


傷つく事に慣れたら駄目だよ…。
自分を犠牲にしてまで、守られたくない!!


ダンッ


銃弾の音と共に、タスクがあたしの頭を抱え込んだのが分かった。


「駄目…駄目っ……」

《クロノス リンク起動》


頭の中で、クロノスの声が聞こえた。


「クロノス、リンク……」


聞こえた言葉を、無心に復唱する。


《【時間停止(タイムストップ)】機能接続……》


あれ、何でだろう。


あたし、何をしようとしてるのか、何をしなきゃいけないのか、何となく分かる。


向かう銃弾を止める為に、時間を止める!!



「時間停止(タイムストップ)!!」


キィィン


左目が熱くなり、緑色の光が放たれる。そして、あたしの一言で、あたしとタスク以外の全ての生き物、物が停止した。


「はぁっ…はぁっ…」


左目が熱い……何これ、何が起きて…。