みんなが騒ぐイケメン相手にも特に態度を変えるわけではなく、真嘉はいつもどおりのテンションで挨拶をした。
そんな真嘉に、崎本くんも「よろしく」と笑みを見せている。
美男美女なふたりが並ぶと芸能人並みのとんでもないオーラで、一緒にいると目立って仕方ない。
さっきから周りの視線を感じてしまって、ふたりとは違って平々凡々な私はとても居づらいんですけど。
「仁科くんの試合って13時からだよね」
ふいに、確認するように訊ねてきたのは真嘉だ。
私はその言葉に頷いてから、崎本くんを見上げる。
じつは今日、仁科くんが所属する野球部の練習試合があって、その応援に行くのだ。
仁科くん本人にも行くことは伝えてあるし、試合のあとに時間があれば会おう、ということになっている。
試合の会場は、真嘉や仁科くんが通う高校のグラウンド。
真嘉もこれから部活だから一緒に学校まで行く予定だけど、勝手についてきたこの男はどうするつもりなのだろうか。
「野球部だっけ? たしか県内では結構強豪だったよな。見るの楽しみ」
私の視線の意味をどうはき違えたのか、マイペースにそう言った崎本くんに、思わずため息がこぼれる。
なるほど、私についてくるのは決定事項なわけね。
まあ、薄々そうじゃないかとは感じていたけど。
私はひとつため息をついて、ふたりとともに歩き出したのだった。


