君と秘密のラブレッスン


仮にも私、拾ってあげた側なんですけど。

感謝されることはあっても、冷たい言葉をかけられるいわれはないよね?


「……そんなに大事なものなら、落とさないように大事にしまっておいてよ」

「中、見た?」


私の言葉は綺麗にスルーして、崎本くんはそう訊ねてくる。

会話する気あるの?とイラッとしてしまったけど、それを言葉にするのは何とか抑えて「見てないよ」と答えた。


「……あ、そう」

「~~~っ、もう!崎本くんってホントに失礼!」

あ、そう、って!

なんなのその言い方!?


「またそれかよ。お前、今日何回俺のこと失礼って言えば気が済むわけ?」

「だって本当のことだから仕方ないでしょ!?もっと優しくしてくれたっていいじゃん!」


勢いのままそう言うと、崎本くんは少し驚いたような顔をした。

そして私も、思ったままを口にしたら言いたいこととは何だか違うニュアンスになってしまったような気がして、思わず口をつぐむ。


「……俺に優しくされたいんだ?」

「なんか違う。……や、言葉自体は合ってるけど、なんだろう、致命的な何かが違う気がする」