カシャン、と音を立てて柵に手を掛け、屋上からの景色に視線を向ける崎本くん。
その横顔は悔しいくらいに綺麗だ。
それにしても、崎本くんも屋上をお気に入りにしてる仲間だったなんて知らなかった。
「そっか。いいよね、ここ。放課後はあんまり人来ないし」
崎本くんの隣に並んで、私も再び景色に目を向けた。
悲しくなるから、もうグラウンドは見ないようにして。
「……お前それ、深い意味はないよな?」
すると私の言葉に怪訝そうな声色できいてきた崎本くん。
私は言われた意味が分からなくて、首をかしげながら彼の方に顔を向けた。
「深い意味って、どういう意味?」
私はただ、あんまり人が来ないから、ひとりになりたいときにはいいよね、っていう意味だったんだけど……。
「あー、ないならいい。気にすんな」
「ええ!?教えてよ、気になるじゃん!」
隠されると余計に気になる。
私がもう一度「教えて!」と詰め寄ると、崎本くんは困ったように眉をひそめていたけど、やがてため息をこぼした。


