「ご、ごめんなさい!思わず」
「……いや、まぁ。別にいいけど」
案外あっさり許してくれた崎本くんに、ほっと胸をなでおろす。
「飛鳥~、動揺してるだろ。初対面の女子にこんなこと言われて」
からかうような口調でそう言った佐川くん。
すると崎本くんは、そんな佐川君をキッと睨んだ。
「はあ!?動揺なんかしてねーし。つーかそもそも、初対面じゃないだろ。
話したのは初めてだけど、お前のクラスの女子だろうが。見たことくらいある」
そう言った崎本くんは、もしかしたら佐川くんの言うとおり、本当に動揺しているのかもしれないと思ってしまった。
なんかすごい早口だったし。
「いや、それほぼ初対面だからね。まずお前、ふたりの名前分かってる?」
面白がるような表情を浮かべたままの佐川くんに、崎本くんは不機嫌そうに眉をひそめた。
「……だから、見たことはあるって言っただろ」
「素直にわからないって言えばいいのに」
ボソッとさっきのセリフを繰り返しただけの崎本くんに、私は思わず呟いてしまった。
すると、ふたたび佐川くんに笑われ、新菜には焦ったように名前を呼ばれる。
……あ、また失礼なこと言っちゃった。


