君と秘密のラブレッスン


「私が見てる限りでは、つぐみ、仁科くんと結構連絡取り合ってるみたいだし、仲よさそうだなーって思ってたんだけど。実際、どういう立ち位置なの?」

ちぎったクロワッサンを口に放り、新菜はもぐもぐと口を動かしながら私の答えを待つ。

そんな新菜に、私は少し考えて。

「仲はいい方だと思う」

と答えた。


────仁科奏斗くん。

中学校が一緒で、野球部だった彼とは、部活つながりで仲良くなった。

私の中学校はマネージャーの入部を認めていなかったから、身の回りのことも全部部員でやっていたんだけど、時々手が足りなくなることがあって。

そんなとき、私が所属していたソフトボール部は、よく野球部のお手伝いをしていた。

ソフトのほうは残念ながらあんまり強くなかったから、地区大会に出ても1勝できればいい方だったけど、野球部は県内でも強豪校として有名で。

厳しい練習を重ねる野球部を、私は尊敬していた。

だからお手伝いをするときは身が引き締まる思いだったし、自分なりに頑張ったつもり。

そして3年生にもなると、だんだんとマネージャーもどきのような仕事にも慣れてきて。

いつも気合いを入れてお手伝いをしていたら、仁科くんの方から声をかけてくれて、そこからあっという間に仲良くなった。


それまで仲のいい男友達なんてほとんどいなかったから、気軽に話せる男の子ができてすごく嬉しかったんだよね。