紅の印

「さぁ、姫様。お入り下さいませ。陛下が中でお待ちですぞ」


一人で‥…皇帝陛下と‥…?


大丈夫かしら‥…うまくやれるかな?


なかなか中に入らない私を見かねたメリアが声をあげた


「姫様!一国の姫として堂々となさいませ!」


メリア‥…‥…


そうよね‥…しっかりしなくちゃ


メリアにそこまで言わせるんだもの


私って相当ふがいないのね‥…


「ごめんなさい、メリア‥…そうよね、わたしは姫なんだからしっかりしないとね」


ここで妾の子だと知られる訳にはいかないんだから


「えぇ、姫様なら大丈夫ですわ!謁見が終わるまで姫様の自室でお待ちしております。姫様のお好きなパイをお持ちして」


「ありがとう。楽しみにしてるわ」


本当にありがとうメリア、大好きよ


口には出さないけど


よしっ!しっかりつとめを果たして来なくちゃ!


私は心を決めメリアを置いて中に入った