この青空が溶けて見えなくなる前に。




大ちゃんと出会ったのは、友里亜と同じで私の家の隣に引っ越してきたことが始まり。



何がきっかけで好きになったかなんて分からない。



気付けば大ちゃんのことを好きになっていた。



小学校の時に、公園で同じクラスの男子にからかわれて泣いていた私の手を黙って引いて歩いてくれた。



その広い大きな背中を見れば涙も自然と止まってて。



自分で涙を止めれば朝日のように眩しい笑顔で頭を撫でてくれて。



ずっとこの大きな背中を近くで見ていたい、眩しい笑顔の傍にいたい。
そう思った時から、私の初恋は始まっていた。



この気持ちは十何年経った今でも変わらない。



『希子?見ない間に美人になったな』



途中大ちゃんは教師になるために上京して大学に通っていた。



4年くらい離れていたけど、再会すればこの初恋はまた動き出したんだ。



そして今に至る。
大ちゃんとは相変わらずこんな感じで、先生と生徒だからとか関係なく幼馴染みとして仲良くしてる。