この青空が溶けて見えなくなる前に。





【友里亜 side】




希子も兄貴も同じくらいバカだと思ってたけど。




「…兄貴はやっぱバカだよね」


「友里亜?いたのかよ」




私は希子の告白を幼馴染みとしてまた親友として見届けたかったから、屋上に続く階段の踊り場にいた。




ドアが開いていたから希子の告白も兄貴の返事もここから聞こえた。




盗み聞きしてんじゃねえよ。
なんていう兄貴は置いといて。




どうして…




「なんで言いかけてやめたの?
『俺もずっと希子が好きだった』って言えばよかったのに」


「…お前は気付いてたんだな」




兄貴は眉間にシワを寄せて困ったように笑った。
そしてまだ希子がいる屋上の方を見て、やがて前を向いて階段を降り始めた。




何も言わずに私の前を通り過ぎてすぐに、




「…そう言えばあいつ絶対後悔するだろ?
希子にはいつまでも笑ってて欲しんだよ」




小声で言って止まることなく階段を降りていく。




…かっこつけやがって。




どうせかっこつけんなら最後までやり通してよ。
そんな切ない顔して言われても説得力ないから。




「…言わないで自分が後悔してんじゃないの?バカ兄貴」




遠のいていく兄貴の足音を聞きながら、壁に背中を預け天井を見上げた。




【side end】