皐月side

「じゃあ次のミーティングは来週な。
企画係は来週までに考えとくことと、
しおり作りは明日早速パソコン使って作ってもらうからなー」

『はーい』

「解散!」

そう言って出て行った先生に続いて、

残った生徒の方も、準に教室を出て行く。

そうして俺も鞄を持って教室を出ようとすると、

「あの、久瀬君」

「っ…」

最近よく聞く、

唯一(と言っていい)俺の名前を呼ぶ高い声。

「どうした?」

「あのね、しおり作り一緒になったでしょ?」

「ああ」

そういう俺の方に

パタパタと駆け寄ってきて隣に並ぶ、

下梶優雨。

一体どんな関係かと言われると、

この前友達になった。

なんとなくしっくりこないものの、

まあ女友達がいたことがないからだろう

…と思っている。