そうすると自然と

距離が2メートル以内になるんだけど…

そっと前を歩く久瀬君を盗み見ると、

昼間とは違って特に倒れそうな予感はなし。

あ、よかった〜…

放課後になると女性恐怖症のレベルが下がるんだな。

そう思ってうんうん頷いていると、

「あ、ごめんなさいっ!」

「っ…」

急いでかけてきた女の子が

久瀬君にぶつかりそうになって、

…久瀬君、硬直。

「え?あの、だ、大丈夫です…「だ、大丈夫だと思うよ。
急いでるんだよね、行っていいよ」

「ほんとすみません!」

女の子はそう言って去って行ったけど…