久瀬くんは〇〇恐怖症

そうして放課後

掃除当番だったので、

教室を一通り掃除してゴミをまとめ、

ゴミ捨て場まで歩いていく。

今日も疲れたなぁ…

なんて思いつつ廊下を歩いていると、

あ、

「久瀬くん」

ビクっ!と再び大きな反応を示す久瀬君の背中。

そんな久瀬君にまたもや2メートルくらいの距離まで

近寄ってしゃべりかける。

「よく会うね。久瀬君も掃除当番なの?」

「ああ。お前も?」

「うん、そうなの」

えーと…

「一緒に行ってもいい?」

「ああ」

そう言う久瀬君に微笑んで

一定の距離を保ったまま歩き出す。