「!」

「あ、やっぱり久瀬君だ。
どうしたの?」

そう言いながら久瀬君がいる壁の隅の方に近づき、

2メートルの距離を置いて立つ。

「…別に」

「えっと、今日学食なの?」

「まあ」

そう言ってチラッと購買の方を見やる久瀬君。

…ピーンっ!

「よかったら買ってこようか?」

「え?」

そう戸惑いの声を上げる久瀬君に微笑みかける。

「女子いっぱいの中に買いにいくなんて地獄だもんね。
買ってくるよ、ちょっと待ってて」