「な、なんでって、それより離れろよ…」

そう言ってささーっと私から離れて行く

当然地味モードの久瀬君。

やっぱりもったいないなぁ、

こんな格好してるの…

「はぁ…」

「…また人の顔見てため息かよ」

「だって…
それよりどうしたの?こんなところで」

「…同じ状況にいるんだからわかるだろ」

「あ、そっか」

久瀬君もちょっと気まずくなったんだ。

そりゃそうだよね…

そう思って再び向こうをみると、

「えっ、あれって和樹?」

小声で一歩近づいて久瀬君に問いかけると

久瀬君は一歩私から離れて頷く。

「…二人で図書館来て、ちょっと離れたらああなってたんだよ」

「へ、へぇ…」