「結奈ちゃんはどうしたの?
なにか用事?」

まだ校内に慣れてないだろうし、

もしかして迷ってるのかな…?

「あ、ちょっと図書館にね。
この前新しいのが入ったって皐月から聞いたから」

あ…

思わず顔を俯かせたのに気づいたのか、

結奈ちゃんが慌てたように声をかける。

「ご、ごめん、あの、今更ながらいうけど、皐月は幼なじみだからね!?」

「う、うん…」

「えっと…心配してる?」

う…

思わず黙った私に、

結奈ちゃんはぶんぶん首を横に振る。

「その必要ほんとにないよ!」

「う、うん。でも…」