その目が不意に私の隣にいる杉浦君に移り、

ぐっと眉を寄せた後、

本棚に本を戻して結奈ちゃんに

なにか一言言い、こっちに歩いてくる。

ドクンドクンといつもの倍以上鳴る心臓が、

なんだか今にも飛び出しそうになる。

ドクン…ドクン…ドクン…ドクン…

すると…

「…おい、お前またこいつに付きまとってるのか」

不意に低い声でそう言って、

杉浦君を見据える。

あ、しまった、

誤解させちゃってる…!

「く、久瀬君、ちがっ…「関係ねーじゃん。お前は"美少女転入生"と仲良くしとけばいいだろ」