久瀬くんは〇〇恐怖症

「っ…」

真っ先に目に入ったのは、

仲良さげに本の背表紙を並んで眺めつつ、

おそらく内容について話している…

久瀬君と、結奈ちゃん。

それを見ると同時にドクンっと心臓が鳴って

きゅう…と胸が痛む。

お昼休みも一緒に過ごすんだ…

ほんと、仲いいなぁ…

すると、

パチっ…

久瀬君が顔を上げて私の視線を捉える。

ドクンっと一際大きくなる鼓動と、

久瀬君の少し見開かれた瞳。