数十分後

「終わった…」

「終わったな…」

そう言って二人で

きれいになった本棚を満足のいった目で見る。

「って、ごめんね久瀬君、せっかくの昼休みだったのに…」

「いや。
和樹も女子に呼ばれてたし、教室も居心地悪いからな」

「そ、そっか…」

そう言ってからはたと気づく。

あれ?

そういえば二人きりなのって久しぶり…?

あの観覧車以来だよね。

っていうか私が久瀬君に会いたかったのって

もちろんただ単に会いたかったっていうのもあったけど、

昨日のお礼言うためだった…!