久瀬くんは〇〇恐怖症

「優雨?」

「え?」

私の応えに夕実は怪訝な表情。

「優雨、なんか今日変だよ?
もしかして優雨も久瀬君が気になるとか?」

そう言ってにやっとする夕実に

かあっと顔が赤くなった。

「そそそそんなわけないよ、
もう、夕実ったら」

な、なんでか冷や汗が出てる気がするけど。

「…確信。優雨も気になってるんだ?」

やっぱり、夕実は見抜いちゃうよね…

「気になるっていうか…」

「うん?」

「…実は前から知ってたの。久瀬君のこと」

「えっ、そうなの?」

驚いた声を出す夕実。

そりゃそうだよね…

「和樹と仲良いから一回家に来たことがあって、そのときメガネ外してたから」

「なるほど…」

「うん。
それからも久瀬君の家に行ったり…」

「…え!?」

「あ、和樹と二人でだよ!?」

「ああ、そう…」

「それから旅行委員が一緒になって放課後に話ししたり…」

「…なんかちょっと近づいた?」

「うん、友達認定もしてもらえた」