久瀬くんは〇〇恐怖症

口々にそういう女の子たちに

少しばかり思考がストップ。

バレちゃったってこと?

しかもさっき一目見たってことは、

「久瀬君、今メガネしてないの?」

思わずそう聞くと、

はじめに声をかけた子がうんうん頷く。

「伊達だったらしくて、男子がその顔隠したらもったいない!って隠したんだって。
それにしても久瀬君ってさー、なんかあるなーって思ってたよね〜」

「あ、私もー!」

そう言ったのは

ずっと前に私に絡んできたあの"キラキラ女子"。

え、すごい豹変ぶり。

「来た…!」

そんな声が聞こえて久瀬君が現れ、

みんな口々に声をあげる。

「い、イケメン…」

「下梶君と並んでてすごい絵になるね!」

「今まではただの邪魔者だったのに…」