久瀬くんは〇〇恐怖症

_______________

夜はお決まりの枕投げで盛り上がり、次の日。

バイキング式の朝食の席につくと、

なんだか全体的にざわざわしていて首をかしげる。

「なんかざわついてない?」

そう言った夕実にこくこく頷く。

「うん、悲鳴も聞こえるような…」

なんだろう?

騒いでいた一人の女子に聞いてみる。

「ねえ、なにかあったの?」

そういうとその子は目をキラキラさせて私をみる。

「久瀬…いや、久瀬君がね!」

久瀬君?

嫌な予感に小さく眉を寄せると、

「メガネ外すとすっごいイケメンだったの!
知ってた!?」

…え?

混乱している私の横で、夕実が口を開く。

「久瀬って、あの?」

「そう!あの久瀬君だよ!?
昨日の夜寝る時にメガネ外して、
男子のみんなが思わず息飲んだって!」

「私もさっき一目見たけど、やっばかったよー!」

「そこらの芸能人が霞むよね!」