久瀬くんは〇〇恐怖症

離れてからも火照った顔を

手の甲でさりげなく冷ましながら口を開く。

「ご、ごめん、あの、ほんとに大丈夫??」

「あ、ああ…」

そう言った久瀬君には倒れる気配はなし。

よかった…

「えっと…じゃ、じゃあ私そろそろ行くね」

「ああ」

「じゃあ…」

そういうと久瀬君に少し笑顔を見せて

自分の部屋に戻っていく。

考えるのはやっぱり久瀬君のこと。

さっきなにか温かい気持ちが芽生えたのと同時に、

すごく…ドキドキした。