久瀬くんは〇〇恐怖症

二人きり、か。

最近はよくあったし、全然嫌でもなかったけど、

なんか今日は

久瀬君といるのがちょっと気まずい…

けどなにも喋らないのもなんだし、

なにか話題を…

「えっと…今日涼介さんは家に一人?」

「ああ。外食嫌いだから食事は冷蔵庫に置いてきた」

「ふふっ、じゃないと前みたいに倒れちゃうもんね」

「ああ、あのときはありがとな」

「ううん」

そんな他愛のない話をしつつ、和樹を待つ。

「ふわ…」

「眠いのか?」

ついあくびをもらした私にそう言う久瀬君。

「ちょっと疲れちゃって…
班行動って気疲れしない?」

「ああ、確かに」

あ、そういえば

「久瀬君は大丈夫だった?
女の子もいたでしょ?」

そう言うと久瀬君はああ、と言って答える。