久瀬くんは〇〇恐怖症

「い、いや、なんの問題もねぇよ」

「なんか早口じゃね?
まあそれならいーけどさ」

そう言って立ち上がる和樹。

「そろそろ行こうぜ。
俺まわりてぇとこいっぱいあんだもん。
時間足りなくなんじゃん」

和樹のそんな言動にまわりの女子がさわぐ。

「か、かっこかわいい…かも…」

「イケメン…イケメンのおねだり…」

そしてお決まりの、

『きゃーーー!!!』

俺はそんな和樹と女子を怯えながら隅で見つつ、

さっき和樹が言ったことを

頭の中でリピートしていた。