「あ…」

遠目にバスの方に向かう久瀬君が見えて、

ついまた目で追ってしまう。

すると不意に、

パチっ

「っ…」

あ、目が合った…

なんだか急に顔が熱くなって、バッと目をそらす。

な、なんだろう?

胸がドキドキする…

「優雨?どうしたの?」

「えっ?う、ううん、なんにも」

「…?まあいいけど。あ、酔い止め飲んでおきなよ?
前に酔ったことあるって言ってたよね」

「まるで母のようだよ」

「もー、なに言ってんのよ」