「…和樹が羨ましい」

「なんだよ急に」

リビングにて、

唐突に私が言った言葉に片眉を上げる和樹。

だって…

「久瀬君と同じ班でしょ?」

「…だから?」

和樹の言葉にはぁ…と溜息をついて

目の前にあるしおりを見つめる。

…あのしおり作りをした放課後から、

私はなんだかいつも

久瀬君のことを考えちゃってる気がする。

なんだろ、久瀬君のクラスと合同授業の体育でも、

なんかついつい久瀬君を目で追っちゃうし、

授業中も考えちゃうし…

「はぁ〜…」

「なーんかお前最近ため息多いのな。
お前も告白ラッシュ?」

え?

「告白ラッシュ?」

「なんだ、違うのか。
なんか修学旅行前でみんな彼氏彼女つくんのに必死らしいけど」

あぁ、なるほど…

「和樹はあってるんだね、その告白ラッシュに…」

「まあな」