ガチガチになりながら席を退き、

かなり離れた場所に避難した。

「小川さん、ごめんね」

「ううん。大丈夫…」

小川さんはそう言って久瀬君を見て首をかしげ、

忘れ物を取っていく。

「お邪魔しました。
かなりの量みたいだけど、頑張ってね」

「ありがとう!」

小川さんはそう言うと教室を去っていき、

久瀬君はふぅ…と大きなため息をついて席に戻っていく。

「久瀬君、大丈夫?」

「ああ、別に…」

そう言って再び作業に入る久瀬君と私。

その際、私はチラッと久瀬君を見ながらふと思う。

久瀬君、やっぱりまだ女の子だめなんだな…

そういえば久瀬君ってなんで女性恐怖症なんだろう?

パチン、とホチキスを留めてうーん…と考え込む。